「憩務所 夏爐」のレモンライス

 大阪市立大学の北側にある名物喫茶店がこの3月末で32年の歴史にピリオドを打つという産経新聞の記事がKM氏から送られてきた。

 長年愛されてきた店というのも素敵だし、何より「レモンライス」という、一瞬「???」となってしまう名物メニューも魅力的だ。そしてもうすぐ閉まってしまうという限定感。私は市大の学生でもないしこの店には行ったこともないから愛着はないけれど、それでもなくなってしまう前に一度は食べておきたくなった。

 というわけで、土曜日の昼に行ってみた。



憩務所 夏爐

 閉店のニュースを聞いて卒業生などが連日足を運んでいるだろうということは想像がつく。ただ土曜日だしこの時期はもう学校はやってないだろうから混み具合はどんなもんかと思っていたのだけれど、……なかなかいい具合の混み具合。(^^)
 満席でしばらく待つことになったものの、数分待って相席で座ることができた。うん、絶妙の混み具合だと思う。\(^O^)/

 相席になったのは4~50代の品のいい女性。あと2席空いていたが、それはこの女性の連れらしい。駅に人を迎えに行っているのだと店員に説明していた。

 メニューはレモンライス(ドリンク付/¥780)以外にも「丁稚丼」(¥780)、「素敵な彼(curry)」(¥780)、「憎丼」(¥780)、「鶏の唐揚げ」(¥900)などがあった。しかしやっぱりここはレモンライスしか選択肢はないでしょうと。\(^O^)/



メニュー

 この店はご夫婦でやっていたらしいが、御主人は5年前に他界していて、今では奥さんだけでやっているのだという。バイトの学生もいるけど、彼らは接客担当でフライパンは奥さんだけが振っているのだそうだ。そういうものらしい。
 ということはつまり満席同様にいる客の食べ物の全てをおばちゃん1人が回しているということで、注意書きにも警告されているとおり(^^)、かなり待たされた。
(後で時計を確認すると、注文してから食べ終わるまで1時間半弱かかっていた(^O^))

奥さんが一人で調理しています。お待たせすることが多々ありますが、ご了承の程よろしくお願い致します。
警告(^O^)

 小春日和の昼下がり、喫茶店の窓際のとろ~んとした雰囲気の中、私たちオッサン2人と、連れがなかなか帰ってこずに手持ち無沙汰の女性が1人。ぼーーっとした時間を消費している。

 ほのぼの。

 ……しかしそれでもこの待ち時間はちょっと長すぎる。(^^;

 というわけで、ちょっとその女性と話してみた。

 聞くと、息子が市大の卒業生で、しかもこの店でバイトしていたのだとか。今、駅に友人を迎えに行っているのがその息子で、駅に来ているのはその時のバイト仲間なのだそうだ。閉店の情報を知り、みんなで行こうと、その友人は九州からわざわざ出てきたのだという。

 しかし単に息子が世話になったバイト先という以上の思い出が、この店にはあるそうだ。

 この息子、入試の当日に39度の熱を出してしまった。試験中に何があってもいいようにと、お母さんは朝から試験が終わるまでずっと学校の近くで待っていた。
 それがこの店だった。
 事情を話したかどうかは覚えていないけども、レモンライスとコーヒーでかなり長い時間、文句も言わずにいさせてくれたそうだ。

 めでたく入試に合格した後、息子はここでバイトを始め、卒業までずっとお世話になった。孫のようにかわいがってもらい、卒業して就職する時に御主人は彼に「社会人の心得」という紙をくれた。もともと市大の先生が生徒にあてて作ったものらしい。お母さん自身もコピーして胸に刻んだという。

 ……なあんて話を聞いていると、やっとレモンライス登場!



レモンライス

 具はグリーンピース、シイタケ、玉子のみ。肉類や玉ねぎは入ってない。
 これに福神漬けとレモンが添えられている。

 味つけは塩コショウだけかな? バターとシイタケの風味が強い。
 結構油っこさがあるんだけど、レモンの酸味が味をシメてて、なかなかいい組み合わせなんだなあと感心した。結構これが完結してるので、福神漬けは正直不要。残してる人が多かった。
 確かにチャーハンとして考えればパラパラ感には程遠くて、何というか、かなり素朴(^O^)な感じがするのだけども、これはこれで「味」なんだよなあ。

 結構単純な料理で、これだけなら家でも作れそうな気がする。

 しかし。

 「夏爐のレモンライス」は再現不能。

 「夏爐のレモンライス」は、このお母さんやその息子……それこそ無数の人の思い出がつまっていて、それぞれがそれぞれ別のレモンライスの味を持っている。こんな、新聞を見て興味を持って一度来ただけの人間に、この美味さなんてわかるはずないんだよ。再現なんてできてたまるか。

 私たちが食べ終わった頃に現れた息子さんに、「閉店までにもう1回は来るつもりなんだけど、レモンライス以外のお薦めは?」と聞いてみると、
「全部。……ですけど、うーん……五目焼飯ですかねえ」
横から「味噌汁つけて」とバイト仲間。(^O^)

 なるほど。

 次は是非、五目焼飯(ジュース付/¥900)プラス御味噌汁(¥120)でいってみよう。
 
 
 
憩務所 夏爐(かろ)
住吉区杉本2丁目5番地
06-6692-3110
平日 09:00~20:30(ラストオーダー)
日曜 11:00~15:30(ラストオーダー)

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コメント(2)

ぴっけ :

酸っぱい
が、キーかも!?、と密かに思っております。
うどんに酢橘、
カレーにビネガー・・・
 
それはそうと、豚骨ラーメン店周辺に漂う共通のアノ臭いが苦手です。

管理人 :

あら、食べたことあるんですか?
なかなかのバランスですよねえ。

しかしうどんにすだちはわかりますが、カレーにビネガーですか? それはやったことないなあ。
醤油をかけるみたいに、酢をかけちゃうんですか?

豚骨のニオイは、あれ、ウ○コのニオイですよね。(^^;;;;

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このページは、hietaroが2007年3月21日 03:17に書いたブログ記事です。

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