消費者は、やっぱり馬鹿なのである。

要するに、広告業界は消費者を馬鹿だと思っているのだ。そして、これはかなり思いがけないことだが、消費者は馬鹿なのである。
 
── 小田嶋隆『我が心はICにあらず』より。

 というのを<今号の名言>集で紹介している。

<番組ねつ造>「あるある」に消費者から怒り (毎日新聞)
 
 それはうそだった。フジテレビ系列で7日放映の「発掘!あるある大事典2」が紹介した「納豆ダイエット」。番組を制作した関西テレビが20日会見し、効果の根拠としたデータや専門家の発言に、多数のでっちあげが含まれていたことを明らかにした。番組放映後、スーパーでは売り切れが相次ぎ、メーカーは増産に追われて新聞におわび広告を出した。「毎日食べていたのに」。消費者からは怒りの声が上がった。
:
 東京都江東区の大手スーパーで買い物していた団体職員の女性(41)は番組のねつ造を知り「今日も買いに来たんです。信じていたのに」と絶句した。以前は月に数回食べる程度だったが、番組で「1日2パックを毎日食べ続けて」と聞き、その通りにしていた。「でも体重が減らないからおかしいと思っていた」

 「信じていたのに」ですか……。(^^;

 最近、この手のニュースがあった時に、「信じた自分の馬鹿さ加減を恥ずかしく思う」という視点が完全に欠落してるのはどういうことなんだろう?

 あるある辞典の放送のたびに、次の日にスーパーからいろんなものがなくなって、というのを繰り返して、それであんたはこれまでどれだけ痩せたのか? 柴田理恵はずっとあの体型だが、お前らそれをどう思っているのか……。

 だいたい、納豆なんて大豆で出来てて、とても栄養のあるバランス食だろう。

 それ食って痩せるって? おい、ちょっと普通に考えろよ。

 食って痩せるなんて、それ、かなり体に悪い食い物だぜ。

 痩せる方が体にいいもの的なつまらん誤解をみんなしているけれど、それはごく最近の日本みたいな、歴史的にも地理的にもごく特殊な環境(「飽食」ってやつ)でこそいえることで、普通に考えて、痩せる方が不健康なんだぞ。

 なんか、テレビに言われると普通に信じ込んで、信じたのは私が悪いんじゃない、信じさせるテレビが悪いって、ちょっとそれ……なあ。(^^;

 痩せたかったら、食うな。そして動け。絶対痩せる。
 
 自分の頭で考えろ。食ったら太る。食って痩せるならそれは毒。
 自分の頭で考えろ。自分の頭で考えずに無批判に信じて裏切られたからって、威張るな。

 もひとつ、<今号の名言>集より。これもオダジマの言葉だが。

オレらが求めているのは、賢明な視聴者なんかじゃない。いいか? われわれが確保したいのは単に数の多い視聴者だ。ってことになると、当然そりゃあんまり賢明じゃない人たちってことになるだろ? 違うか?
 
── 小田嶋隆。Web日記「偉愚庵亭日乗」より。

突然食いたくなったものリスト:

  • 天津甘栗

本日のBGM:
1/2の神話 /中森明菜


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コメント(2)

ぴっけ :

どうも脳は、高カロリーな食物(油脂、砂糖を加えた)を、美味しいと感じるらしいです。
 
済南賓館の主人にして、魯菜の伝承者、佐藤ハツエさんは、添加物と脂、砂糖に頼る中国料理の現状を嘆いています。
 
http://www.tv-tokyo.co.jp/tokoton/backnumber.html

管理人 :

おいしく感じるのは、基本的には体に必要なものだからですね。(「飢餓状態」が生物としては普通、ということも含め)

ただ、どんなものでも質の悪いものであったり、「やりすぎ」が悪いってことは、同じことで。
なので「食えば太るものも体に悪い」というのもその通りなんですが、本文に書いたとおり、それは「現在の日本」というかなり特殊な環境の中での話であり、「食えば痩せるものが体に悪い」というのとは本質的に違いますです。

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中華料理は一時、「チャイナフード・シンドローム」でしたっけ? 戦後は味の素使いまくりの状況になってしまったそうですね。昔『料理の鉄人』のレシピ本を見た時に、陳建一のレシピに「うま味調味料」とあったのにはびっくりしました。(^O^)

ただ、これも化学調味料なり添加物なりが入ってる「だけ」で体に悪いというわけではないはずで、↑の番組(「添加物はどれだけ入っている?」)でも、どうも言外に「化学調味料や添加物は体に悪い」ことを無検証に前提にしているように見えます。

(「チャイナフード・シンドローム」で本当に嘆かれているのは体に悪いということではなく、本来職人が時間をかけて習得すべき技術を白い粉で代替するようになったことや、味の画一化などの問題のはずです)

こういう番組で本当にやるべきなのは、「これだけ使われてる……」で終わらせて不安感を煽ることではなく、そこから「じゃあこれが体には悪いのか」「これらを使わないで本来出したい味を出すとすれば、どれだけの手間とコストがかかり、値段はこれくらいになる」までを検証することだと思うんですよね。
何となくの不安に乗っかるだけならラクなわけで。

この番組では「食品添加物は必要?」ってところで必要性に関してはやってるようで、よかったです。
(佐藤ハツエさんの話って、このリンク先にありました?)

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ちなみに昔本で読んだ話ですが、中国の中華料理よりも日本の中華料理の方が「甘い」そうです。
日本人は少し甘い方が「おいしい」と感じるのだとか。

私も少し甘めもスープのラーメンが好きですねえ。(^O^)

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☆ この世の良いものは、法律で禁じられているか、不道徳であるか、食べると太る。

  ★ バルドの公準。『マーフィーの法則』より。

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このページは、hietaroが2007年1月21日 02:18に書いたブログ記事です。

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