ラーメンの最近のブログ記事
最近よくコンビニやスーパーで見かける、「カップヌードルごはん」「日清焼そばU.F.O.そばめし」を食べてみた。
今日のは単なる日記。主張はない。(^O^)
半年ほど前、某店@某所で、「これ、いけますよ」と教えてもらったカップ麺がある。
これ↓がその時、「これです」ともらったパッケージ。

「姫路新名物 まねきのえきそば 姫路おでん風しょうが醤油仕立て」
『女性セブン』2010年9月9日号に載った記事だそうだ。
1年半前の記事。
資料として残しておく。
「全国には多数の「行列のできるラーメン店」がある。その待ち時間を本誌編集部が調べた」と。
その結果は......。
先日紹介した『ラーメン屋さんが選ぶ!!関西のうまいラーメンベスト20』という番組についてのエントリ(「『関西のうまいラーメン20』(2003年)」)の中で、少しテボと平ザルの話を書いた。
| ランキングに入った店の中で平ザルを使った店が多かったのは意外と言うより「さもありなん」と、後からは思う。やっぱりちゃんとした店はそうするわな。そしてラーメン店主は当然そういうところを見ている。平ザルとテボの話はまた改めて。 |
という中途半端な書き方をしたので、ここで改めて書こうと思う。
2005年12月24日によみうりテレビで放映された『らーめん裁判』という番組のビデオを探しています。
私自身この番組を録画していたのだが、保存していたHDDがクラッシュしてしまったのだ。 。+゚(ノД`)゚+。
ひょっとして1枚くらいDVDに焼いてないかなと探しているのだが、見つからない。焼いたかどうかすら曖昧なのに、なかなか見つかるもんではないわなぁ......。(>_<)
(どなたかお持ちの方でコピーしてもいいという方は、コメント欄か digitalhietaro@gmail.com までご連絡ください。m(_ _)m )
で、これを探している間に、これまた懐かしい、『ラーメン屋さんが選ぶ!!関西のうまいラーメンベスト20』という番組のビデオが出てきた。
『らーめん裁判』と同じくよみうりテレビが制作した番組で、放送されたのが2003年12月20日というから『らーめん裁判』の2年前、今から9年前ということになる。作ったのは『ズームイン!!SUPER』のスタッフ。
久しぶりに見たこの番組がとてもいい番組だったので、書いておきたい。
・深夜食堂(ラーメン)
(リンク先の「動画を読み込む」をクリック)
作るところが無茶苦茶うまそう、って書いてる人もいたけれど、そんなにうまそうにも見えないよ。(^O^)
※「『ラーメンと愛国』を読んで感じたいろいろ(2)」よりつづく
そして第五章「ラーメンとナショナリズム」。これが本書のメイン部分(だと思うよ)。
本書が話題になった時、一度Amazonに見に行ったことがある。
そこにあった、出版社による内容説明はこうだった。
| なぜ「ラーメン職人」は作務衣を着るのか? いまや「国民食」となったラーメン。その始まりは戦後の食糧不足と米国の小麦戦略にあった。"工業製品"として普及したチキンラーメン、日本人のノスタルジーをくすぐるチャルメラ、「ご当地ラーメン」に隠されたウソなど、ラーメンの「進化」を戦後日本の変動と重ね合わせたスリリングな物語。 |
※「『ラーメンと愛国』を読んで感じたいろいろ(1)」よりつづく
第四章「国土開発とご当地ラーメン」では戦後から現在に至る日本の経済状態を、「地方と中央の経済格差のシーソーゲーム」として捉えている。そして観光資源という視点で「ご当地ラーメン」を捉える。
曰く、こうだ。
| ご当地ラーメンは郷土料理ではない 日本には、全国各地に地元に根ざしたラーメンの歴史があり、土地それぞれの個性を持ったご当地ラーメン、もしくは郷土ラーメンと呼ばれるラーメンが存在する。新横浜ラーメン博物館の館長である岩岡洋志は、こうしたラーメンと郷土の結び付きについて、以下のように語っている。 《郷土料理も郷土ラーメンも、その地域で長く生活している人々によって、時間の経過とともに練り上げられてきたものです。工夫と努力を積み重ね、郷土の気候、風土、知恵が混じり合い、その地域に根ざした味が生まれました》(『ラーメンがなくなる日』主婦の友新書) この説明は、日本の郷土料理を指すものであるならば正しいのだろう。だが、ご当地ラーメンを同列に並べることは可能なのだろうか。近代になって輸入されたラーメンは、在来種を駆逐する外来種のブラックバスにたとえるべきではないだろうか。繁殖力の強い外来種であるラーメンは、古来地方に根付いてきた郷土料理を、短い期間で駆逐してしまった。ご当地ラーメンはむしろ、戦後日本の地方の均質化を代表する食べものの一つだったと捉えるべきである。 |
まあもういいと思いつつ、書いたことについてのフォローを。
先日「担々麺の話。えっっ、どういうこと!?」の中で、こういうことを書いた。
| いやひょっとしたら実際に陳建民が「"汁なし"の担々麺と区別をつけるために『坦々麺』と表記する」みたいなことをしたのかもしれない。そうだとすれば少なくとも「汁あり」の担々麺については「坦々麺」の方が正解ということになるだろう。 そしてここではそれを記述するのを単に忘れただけ、かもしれない。 それはないとはいえない。 あれだけ「正統」が大好きな『美味しんぼ』がこういう部分をミスることがあるだろうか?という気もする。だから正直、不安だ。(^O^) |
昨日のエントリで『美味しんぼ』を漁っていて、変なことに気づいた。
以前、「坦々麺って何?」というエントリで、「たんたんめん」というメニューは「坦々麺」ではなく「担々麺」だ、という話を書いた。
もともとは天秤棒で担いで売り歩かれたものだから「担ぐ」で「担々麺」だと。担ぐので汁はない。こぼれるから。
つまり現在「汁なし担々麺」と呼ばれるのが、いわゆる「担々麺」のルーツとなる。
日本でやっている手作りの中華麺の麺打ちには大きく2つある(もちろん例外もあるだろうけど)。
手延べ麺と切り麺。
生地の塊を延ばしては2つに重ね延ばしては2つに重ね、1本が2本、2本が4本、4本が8本、8本が16本......と延ばしていくやり方(といってもできあがった後に刃物を入れなければ「1本」なんだけどね)。「拉(ラー)」とは延ばすことで、「拉麺(ラーメン)」とは麺を手延べする「方法」を指す。これが「ラーメン」という名の由来という説もある。
ブックオフで雑誌や本を漁っていると、かねて探していた雑誌などを見つけたので、釣果を3冊ほど披露しておこう。
副題:化学調味料関係のとりあえずのメモ(その9)
以前、「アイドルのエッチと、ラーメンのうま味」というエントリで、味の素KKの販促パンフレット『オレの味を探せ!』を紹介した。今回、その続編を入手したので御紹介したい。
ただ、その前に。
このエントリ(というよりはこの冊子の内容)はなかなか衝撃的だったようで、今でもいろんなところからリンクされている。
私自身、このエントリを書いた頃はまだ化学調味料(うま味調味料)についての自分なりの知見が不十分で明確なスタンスを取るまで至っていなかったため、そういう内容で書いている。
しかしその後、化学調味料(うま味調味料)について自分なりにかなり調べたつもりだ。その内容は、以下のようなエントリで紹介している。
この日は三くに向かったのだが、「私事の為」早終いとの貼紙。
中を覗くとテレビの撮影をしていた。
さてどうしたものかと。
パーキングのカネがもったいないので、この近くの店に行くことにする。22:30頃という時間帯も考慮して向かったのがラーメン人生JET。23:30まで開いてるのはありがたい。
行ってみると、店主はいないみたいだった。
金久右衛門 鴻池店が2012/01/27(金)にオープンする。
私にしては非常に珍しいことなのだけれど、オーナーが知り合いであるためこの店の開店レセプションに呼んでもらった。まるでラーメンブロガーのようだ。(^O^)
呼んでいただいたので律儀に書きますよ。\(^O^)/
場所はJR片町線(JR学研都市線)鴻池新田駅の改札を出て右へ数十メートルという好立地。
「たいしんのラーメンのページ」というページに、この方が所有されている貴重なラーメン関係の文献が紹介されている。その中のいくつかは内容も少し掲載されている。
その中に、1998、1999年の年末に週刊誌『FRIDAY』誌上で掲載された「ラーメン・オブ・ザ・イヤー」があった。
関東、関西で当時の「ラーメン通」が評価し、それぞれトップ15店が選ばれている。
貴重な資料なので、この中から関西のトップ15店を転載させていただきたい。
エースコックの「超大盛りスーパーカップ2.0 鶏のちカレーラーメン」を食った。
これは以前、「『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』の話」というエントリで採り上げた『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』に掲載されていた、石山氏とエースコックによる「コラボカップめん」だ。
2012/01/05、食べログについて、一斉に報道があった。
食べログは私も店の営業時間などを確認するのによく利用する。
そういう身近なサイトだけに一連の報道にも他のものよりよほど関心もあるわけで、今回はそれについてネット上のニュースなどを見ながら書きたいと思う。
とりあえず、消えてしまう前にいくつかの記事を引用しておく。
年末に出た『Meets Reginal』別冊の麺ミーツ。京阪神の麺の店の特集として毎年年末に出版される。今冬は「ぞっこん! めんライフ。」とタイトルがつけられている。
※なお、前々回が「ときめき めんライフ。」で前回が「おかわり! めんライフ。
」。
この年末には例年より多くのラーメン雑誌が出たが、残念ながら面白いと思うものは少なかった。そんな中この本は相変わらず他の雑誌とは一線を画する気合いと実力を感じさせる。
今年の特集で面白かったものの1つが、「チームめん。」という特集。
先日、ある方と話していたことなんだけども……。
実は、日本一古いラーメン店は関西にある。
それが尼崎にある「大貫本店」。
ちょうど2年前のこと。
「『最新ラーメンの本 関西版』の話」というエントリを書いた。
東京を中心に活動しているラーメン研究家・石山勇人が監修する『最新ラーメンの本』という雑誌があり、その関西版Vol.1が刊行された時に書いたものだ。
ちなみに『最新ラーメンの本』の首都圏版は2007年9月に発売以降、年末と言わず発売されていて、2010年の年末までのわずか3年でVol.7を数える。それ以来首都圏版も発売されていなかったらしい(間に『最新つけめんの本』刊行)が、この年末は、[2012首都圏版シリーズ]として、なんと「東京・埼玉」「神奈川・多摩」「千葉」に分冊して発売された。
#分冊というのはどうなんだろうね。ちなみに去年それまでの「関西版」を「大阪」「京都&滋賀」「兵庫」と分けた『ラーメンWalker』は、今年はシレっとした顔で『ラーメンWalker 関西』に戻している。ちょっと欲どしすぎたんじゃないかと思う。……閑話休題。
対して『最新ラーメンの本』関西版は、Vol.1からちょうど2年経ったこの年末にVol.2が発売された。
とまあ、そういうことらしい。
で、『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』。
あのエントリで私はVol.1についてはかなり厳しい意見を書いた。ダメなところはダメだと言おうということで。
で、そういうことを書いたからには良くなってたら良くなってるということもちゃんと書かないとダメだよねということで、このエントリを書こうと。
……と思って念入りに読み出したら、どうにもまたダメなところが気になってしまった。(^^; やはりこれも書くべきなんだろうな。しかしあくまでもいいものを作ってほしいがためだということはわかっていただきたい。
- こういう表紙。

『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』 - 掲載されている写真は前よりずっとよくなったように思う。
- 実物よりデカいんじゃないかと思わせる写真もあって、微笑ましい。(^O^)
- 前回のエントリで、監修の石山勇人氏という人物自体を大々的にフィーチャーするVol.1の姿勢について、「この本は「ラーメンを宣伝する本」ではなく「石山勇人を宣伝する本」」だと書いた。しかし今回は前回に比べればそういう色がずいぶん引っ込んだように思う。
Vol.1の「だ・である」調文体から「です・ます」調に変わっている。小見出しの「東京発の「二郎系」が関西を圧巻中!」というのは、まあ日本語としては「席巻中」の方が正しいんだろうな。(^^;
『最新ラーメンの本 関西版Vol.1』の巻頭総論
どの文字よりも「石山勇人」という文字が、どの写真よりも石山勇人の写真がデカい。
『最新ラーメンの本 関西版Vol.2』の巻頭総論 - また、「石山勇人を宣伝する本」だという話の延長として、前回は「例えば明らかな広告ページである「エースコック×石山勇人 「ベジポタ」カップ麺開発プロジェクト」というページが、この本では目次の中に堂々と登場する。広告扱いではなく記事扱いなのだ。好き放題。……」と書いたが、今回の「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」の広告はちゃんと広告扱いになっているし、広告とはっきりとわかるページレイアウトになっている。もちろん目次にも入れられてはいない。
- ただしこれについてはまだ微妙さを感じるところもある。Vol.2にはなぜか他の記事とは完全に孤立する形でコラムが掲載されている。「石山勇人の勝手に御麺!」というタイトルでカレーが採り上げられているのだが、これがかなり不自然。「……福島の『JET』や関大前の『諭吉』、南森町に支店を出した『麺乃家』などは、「カレーつけ麺」をメニューに掲げている。……今までならキワモノ扱いされたかもしれないカレーラーメンやカレーつけ麺だが、関西ラーメンの人気を牽引する実力店が挑戦しているとなると見過ごすわけにはいけない」(文末の「いけない」というのは原文ママ)とあるのだが、「関西ラーメンの人気を牽引する実力店」って。諭吉は石山氏がかなり気に入っているのか他のところでもよく話に出してくるのだけど、去年4月にオープンしたばかりでまだ知名度も低い新店をこういう文脈に使うのは変だ。麺乃家は確かに今は亡き『KANSAI一週間』のラーメン大賞を取ったほどの人気店ではあるが、ここは主人がもともとカレー屋だったこともありカレーは昔から手がけている。だからこれまたこの文脈にはそぐわないだろう。つまりそもそもこのコラムでなぜカレーを採り上げるのかという理由に、かなり「とってつけた」感が滲み出ているのだ。そしてコラムの締めの文章がこれだ。「東京ほど確立されたラーメンの土壌やしがらみがない分、関西のラーメンはより多様化が期待できるというのが私の持論。関西の文化として発展を遂げたカレーうどんをそのまま受け継ぎ、さらに発展した麺料理へと独自に昇華させていってもらいたい。そう願うのは、きっと私だけではないはずだ」。この抽象的な締め方を「とってつけた」といわずに何という。(^^; 普通に見ればこのコラムは実質的に「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」の導入的な扱いになっている。このコラムそのものにこの商品はまったく出てこないけど、この不自然さをそれ以外で説明できない。で、やっぱりこのコラムはちゃんと目次に記事扱いとして載ってるんだよねえ。だから、この部分は前に比べて良くなったと断言できるのかどうか、判断に迷う。
- いや実際のところ、東京で「プロ」のラーメン研究家として活動している石山氏が関西のラーメン事情を語るのに一番求められる、彼にしかできない、彼だからこそできることというのは、まさにこの、「東京ほど確立されたラーメンの土壌やしがらみがない分、関西のラーメンはより多様化が期待できるというのが私の持論」という部分をちゃんと語ることだと思うんだよね。東京にはどういう「確立されたラーメンの土壌やしがらみ」があるのか、それがあるとどういう制限があるのか、それがなければどういう自由と可能性があるのか。私の実感では、ラーメンの「多様化」の波はいつも東京から入ってくる。関西はそれとは違う展開もあるという程度で、こと「多様化」で関西が東京を凌駕しているようにはまったく見えない。少なくとも関西にいる私には。なので両方のラーメン事情を見た石山氏には、「いえ、両方見た立場からすればこうなんですよ」ということをわかりやすく解説してほしい。せっかくの関西についての「持論」なのに、関西版でそれを書かないでどうする(首都圏版に書いても需要はないでしょ(^O^))。大崎氏や石神氏と違い関西にちゃんとメディアを持っているのだから、石山氏にとってこれは非常に大きなアドバンテージだと思うんだ。ちゃんと活かしたらいいのに。
- Vol.1から店情報や地図をケータイで見ることができるようになっていたが、独自のシステムを使っていた。Vol.2ではぐるなびラーメンを利用している。
- 巻末の50音インデックスは前回同様、「ラーメン●●」や「麺屋▲▲」という店でも「ら」「め」に入れずにちゃんと「●●」「▲▲」で検索できるようにしている。これは非常に実用的で好感が持てる。またVol.1の「エリア別INDEX」がなくなり、代わりに「路線図インデックス」になった。鉄道路線図に店を落とし込んだもの。これはこれで便利。ただ「エリア別INDEX」をなくす必要はなかったんじゃないかとも思う。いっそこういう本は、インデックスを5種類くらい作ったらいいのに(終了時間別とか)。
- 細かいことをいえば、50音インデックスにはクーポンの有無以外にエリアも記載してくれたらもっと便利かな。
- 前回同様にPAPUA氏、としむね氏を迎えた座談会はかなり内容のあるものになったと思う。前回はどうも話が噛み合ってなかった。
- 前回は「関西ラーメン3賢人が選んだこの冬絶対食べたいラーメンランキング」という特集(ラーメン店別ランキングBest10の他、ジャンル別[塩・醤油・つけ麺・味噌・白湯]でそれぞれ3店、のべ25店を紹介)があり参考になったのだけど、Vol.2ではこれがなくなったのも残念。代わりに(?)3人がそれぞれ注目店を3店ずつ紹介している。
- 今回は本全体を通じて、関西のラーメン事情について「歴史」にはあまり触れずに「現状」に重点を置いているように思う。対談だけではなく本人の文章の中でも。これはよかったと思う。この人が語れるのはこちらのはずだし、こういう本はそういう役割のはずだ。前回は関西版の初号ということで、歴史にも触れざるを得なかったのだと考えておこう。
- 近年の新店の中でトップクラスの露出度・注目度であったはずの宮田麺児をことさらに持ち上げていないところは見識だと思う(他店と同列)。これはやはり東京の人だからだろうか。
- というか、取材そのものを石山氏がしているわけではないだろう。編集会社はVol.1では東京と奈良の2社だったが、今回は東京の会社1社になっている(前回の東京の会社とは違う)。ライターはどうなのかな。いずれにせよ見識は見識。
- 巻末の方に、「キムラ君と僕。~編集部員ヨシオカ(関東在住)のときめきメモリアル~」という1ページのコラムがある。書いているのは石山氏ではなく「ヨシオカ」なる人物。おそらくは奥付に記載されているスタッフの中で、発行人、監修者、広告、販売以外では唯一Vol.1とVol.2の両方に名前が載っている吉岡啓雄という人だろう。今回は「編集チーフ」とある。コラムについているプロフィールによると、埼玉県出身のヨシオカ氏は「今回、5回目の来阪となる」という。編集チーフであってもこのくらいの来阪回数か。うーむ……。
- 今回の掲載店のうち石山氏はどのくらい取材しているのかな。これは単なる疑問。この本の中で石山氏自身がやたら諭吉の話題を出しているところを見ると、もちろんこの店には行ったと思うのだが、あまりにこの店のことばかりを出して他の新店の話が出てこないのが逆に気になる。実際に取材した店は意外と少ないんじゃないかと勘ぐったり(本当のところはどうかわからない)。とはいえ彼はあくまでも「監修」という立場なので、全部の店に足を運んでいる必要はない。
- 個別の店の紹介文は全部読んだわけではないのでたくさんは書けないが、少し目を通した中で気になったことをいくつか。
- 前回、虎一番の記事の中の、
という部分について、2000年が「関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃」だなんていうのは事実ではないし同じ本の中ですら時系列の辻褄が合っていないということを指摘したが、今回もその記述は残っている。中華料理に長年勤しんだ店主が、魚介系ラーメンのパイオニア・新宿『麺屋武蔵』の影響を受けて開業したのが2000年。関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃だ。 - Vol.1とVol.2の両方に掲載されている店もたくさんあるが、これらの店は今回はほとんど取材をしていない。前回の写真、文章を流用するだけ。といってもこういうやり方は他の本・雑誌でも普通にやっていることだから、ことさらにこの本がどうというわけではない(むしろそれが、続けて出すことのアドバンテージでもあるのだろう)。よくわからないのが、どの本・雑誌も前回の文章をそのまんまコピペするのではなくほんのちょっとだけ変えることだ。事情はよくわからない。最初の文章を書いた人へのギャラの問題なのか、単に全く同じ文章を載せるのは気が引けるのか。いずれにせよ変えるのはほんの少し。例えばちょっと目についた麺屋楼蘭の記事はこうだ。
丼の中の豊かな調和はラーメンの域を超えた芸術品
数種類の味噌をブレンドし、魚介の香りがアクセントになっているWスープに合わせる。あっさりした中にも豊かなコクを持つのが「焦がし味噌ラー麺」だ。特筆すべきは、丼の中でのバランス。スープを飲むごとに、麺をすするごとに、違った味わいを見せる。計算され尽くしたこのハーモニーは、必食。(Vol.1)
これでもかなりアレンジしている方。もっとそのまんまのものもたくさんある。丼の中で調和する芸術的な佇まい
数種類の味噌をブレンドし、魚介の香りがアクセントになったWスープに合わせる。手間暇かけて手掛けた「焦がし味噌ラー麺」は、あっさりした中にも豊かなコクを持つのが特徴。さらに特筆すべきは、スープと麺のバランスのよさ。スープを飲むごとに、違った味わいを見せる。計算され尽くしたこのハーモニーをぜひ味わってほしい。(Vol.2) - というわけで、虎一番の記事も前回とほとんど同じように踏襲されているというわけ。
- 結局、この本に限らずこうやって一度取材した店のデータを使い回していくと、リライトする方も単純作業になってしまう。そして質が落ちていく。なんせその店の取材をしていない人が、誰かが書いた前の文章の言い回しを少し変えるという作業を繰り返すんだから。劣化はあっても新たに加えられる情報はない(あったらそれはそれで怖い)。そんな仕事にライターも力が入るわけがない。
- で、そういう仕事をしているとこういうことをやらかす。これは麺屋えぐちの記事。
血筋の良さに甘えない実直な味づくり
大阪の名店、醤油の『カドヤ食堂』、豚骨の『天神旗』という畑の異なる2軒に学び、満を持して開業を果たした話題のお店。淡海地鶏を濁らすことなく丁寧に炊いた清湯スープに、煮干の香りを沸き上がらせるパンチの効いた味作り。キレイに浮かぶ鶏油の甘味も加わり、ルーキーらしからぬ風格のある一杯を提供している。(Vol.1)
「パンチの効いた」を「パンチ力の効いた」にした理由を問うつもりはないが、何じゃその「味の異なる2軒」って。違う店なんだから味が異なるのは当たり前のことだ。元々の記事を書いた人は恐らくちゃんと、カドヤ食堂と天神旗がどういう店なのかわかった上で「畑の異なる2軒」と書いたのだ。しかしこれをリライトした人間はおそらくこの2軒のことを知らない。単に醤油ラーメンの店と豚骨ラーメンの店ねと思っただけだ。で、単に前の文章の言い回しを変えるだけという単純作業であるにもかかわらず、こんなすっトボけた文章を生み出してしまう。取材していないんだから必然的と言えば必然的な劣化。繰り返すがこのへんはどのラーメン本も抱える問題点だ。名店に学んだ店主が実直な味づくりを実践
醤油ラーメンの『カドヤ食堂』、豚骨ラーメンの『天神旗』という味の異なる2軒に学び、満を持して開業を果たした店主による話題の店。淡海地鶏を濁らすことなく丁寧に炊いた清湯スープに、煮干の香りを沸き上がらせるパンチ力の効いた味作りがポイントだ。キレイに浮かぶ鶏油の甘味も加わり、血筋のよさに決して負けない、風格のある一杯に仕上がっている。(Vol.2) - Vol.1の巻末には、同時期に発売された『最新ラーメンの本 首都圏版』に掲載された256軒の店の名前・住所・電話番号と1行コメントが収録されていたが、Vol.2でははなくなってしまった。これは残念。
- 前回に比べて特集の見せ方が垢抜けたと思う。編集者とデザイナーの腕かな。
- 凄いなあと思うのは、店データ。店名・メニュー・住所・連絡先・営業時間・定休日・席数、駐車場の有無といったデータはどの本にもある基本データとして、Vol.1に引き続いての開店月データ(これも貴重なデータ)の他に、Vol.2から「製麺所」と、メインに紹介するメニューの「麺重量」が入るようになったこと。もちろん製麺所を「非公開」にしている店もあるけど、公開してるところも多い。自家製麺も数年前に比べればびっくりするくらい多く、隔世の感だ。↑で掲載2回目の店は取材していないと書いたけど、少なくともこのデータに関しては取材しているということね。
- とはいえ非公開の店も多く、公開しているところをみると、妙に麺屋棣鄂と宝産業(釧路製麺)が多い。これと、この両社がこの本に広告を出しているのとは関係があるのかないのか……。貴重なデータなので問題ないけど。
- 「非公開」のところは少なくとも自家製麺ではないということではあるのだろう。
- オオタメンがんばれ。
- 住吉が自家製麺ってのには驚いた。ずっと栄大号だと思っていたので。麺の量が145gと意外に多いのも驚き。あれだけ太いと少なく感じるんだよなあ。……なんて見方ができるのはとてもいい。これはこの本だけの楽しみだ。
- 数年前、どれだけの人がどの製麺所の麺を使ってるかなんてのに興味があっただろう? これだけでも関西のラーメン文化の深化を感じるよ。
- しかしほんと、自家製麺の店が増えた。製麺機はそんなに安いものじゃない。にもかかわらずこれだけ自家製麺が増えたということは、製麺機会社がかなり儲かっているということ。関西はいい市場に成長したわけだ。大和製作所のDM頻度なんて凄いからねえ。
- これだけたくさんになるとヘッタクソもたくさんいるはず。(^O^) 製麺所よりもいい麺を作っている店がどれだけあるのかな。
- で、店データの話。スープの「あっさり ── こってり」度の指標というのはこの本だけではなくどの本も載せたがるね。これってほんとに要るのだろうか。この御時世、禁煙かどうかの情報の方がよっぽど需要があるように思うけど。汁なし麺にも「こってり4」とか書いてるし。(^O^)
- この雑誌にはエースコックが広告主としてついており、上記「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」は1ページ広告を出し、それの関連コラムまで本記事の中に押し込んでいる。これに対して意外にも(?)同じエースコックの「それゆけ!大阪ラーメン」については本記事でもまったく言及がなく、意外といえば意外だった(一応、半ページ分の広告が入っている)。え? うん、そう。あの「大阪ラーメン」のことね(「もうズブズブやん。(大阪ラーメン)。」参照)。話題的には関西ローカルで、しかもメディアも巻き込んでおり、さらにスポンサーであるエースコックの商品だということになればこれはまあ、「関西版」としては何かやりたくなるよね。しかしそれをやっていない。宮田麺児にしてもこの大阪ラーメンにしろ、「あえて」話題に出さない「見識」だと理解しておこう。単に「知らない」ということはさすがにないだろう。うん。
- あるいはこういうことかもしれない。この「それゆけ!大阪ラーメン」の半ページ広告にはパッケージ写真も間に合わず(シルエットに「?」となっている)発売日も確定していない(「2011年12月発売予定」とある)。この状態では大々的に押すことはできなかった、とか。(ヨシオカ氏のキムラ君云々のコラムの場所がとてもアヤシイ(^O^))
- ちなみに同時期発売の『ラーメンWalker 関西2012
』には「それゆけ!大阪ラーメン」の1/4ページの広告が入っている。入稿締切がこちらの方が遅かったようだ。こちらではパッケージ写真が登場し、発売日も「12/5発売」と確定している。
- どういう理由にせよ、とにかく結果的には『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2
』が示す「関西の今のラーメン事情」は広告でも話題でもなく、ラーメン店が実際に出す丼の傾向なのだというシンプルな姿勢となっている。意図はどうあれ、これはいいことだと思う。
突然食いたくなったものリスト:
- インデアンカレー
本日のBGM:
素敵にジングルベル /伊藤さやか
つけ麺発祥の店といえば、言わずとしれた大勝軒。山岸一雄という伝説的人物が中野大勝軒の店長をしていた頃に開発、独立し池袋大勝軒で提供した。
レシピなど秘密主義となりやすい業界にあって、山岸氏は求められればあっさりとレシピを教えてしまうという。弟子になり数ヶ月(数週間?)で伝授したという話も聞く。
なので実はさほど驚くに値しないのだけれど、最近、大勝軒のつけ麺のレシピがテレビで大写しになったことが2ちゃんねるで話題になったらしい。
これでふと思い出したのが、雑誌『dancyu』。
確かこの雑誌でも大勝軒のレシピが公開されているはず。
ただしかなり古い話で、おそらくは1991年11月号。「ラーメン一直線」と名付けられた特集の中の「ラーメン大好きデザイナー横田良一さん。「大勝軒、で東京風醤油の極意を習う。家庭用再現レシピは上々の旨さなり。」という記事でのことと思われる。
たまにふと思い出したり古本屋を覗いたりするときにこの号を探してみるのだけど、なかなか見つからない。図書館でも近所の図書館レベルでは保管期間が終わっていてこれまた困難。
で、上記のような2ちゃんねるでの話題に触れたのをきっかけにまたいろいろググっていると、この号のものと思われるレシピを紹介してくれているページを見つけた。
というわけで、せっかく2つの「大勝軒のレシピ」を見つけたので、ここにメモがてら置いておこうと思う。
ただしそもそも「この通り」作ることがこの情報だけでは恐らく不可能だし、もし仮に「この通り」作ることができても大勝軒と同じものはできない。タレや麺はどうするんだと。(^O^)
2ちゃんねるのものはテレビ画面に映ったものを209が文字起こししているが、テレビ画面なので判読不能のものが「x」とされていた。ここではわかりやすい?ように「■」にしてみた。あと、わかるのは足した。
というわけで、これはつけ麺(のつけ汁)のレシピね。
スープだけでタレのレシピはないみたい。
こちらはラーメン。
興味あればトライしてみたらいかがだろうか? |
突然食いたくなったものリスト:
- チョコバナナ
本日のBGM:
東京キケン野郎 /沖山優司
この世の中のラーメン屋の多くは、これに勝てません。

ラップでフタしてる
場所代込みでぼったくってるけれど(^O^)、それでもまだ勝ってるよ。

チキンラーメン(玉子つき)280円
ラップのフタは情緒がないなあ。中身が見えるってのを意識してるのか、お皿かなんかを使うと酔っぱらいに割られちゃう可能性があるからかわからないけども。
しかしやっぱりうまいんだもん。
私は生玉子も要らないけどねー。
おまけ。
某店@某所で作ってもらったS&Bホンコン焼きそば。

青のり添付。うまそー。

パッケージもステキ。関西では売ってないよね。
突然食いたくなったものリスト:
- 吉四六の焼飯
本日のBGM:
花咲く乙女よ穴を掘れ /ムーンライダーズ
ジャケットがロシア構成主義っぽい。
あの哲麺が!
とうとう関西本格始動……しちゃうようだ。

名前がステキ
安いねえ。
うまいまずいは食べてみないとわからないけども。
しかし。
それにしても。
関西でもこの名前でやるのかな。
やるんだろうなぁ。
当然関西のマーケットもリサーチ済みで、それでも敢えてやるという判断なのだろう。
うーむ。
突然食いたくなったものリスト:
- 魚肉ソーセージ
本日のBGM:
いっさいがっさい /奥村愛子
つけ麺に対する、「つけ汁が麺に絡む|絡まない」とかつけ汁の粘度云々という評価について、これまで何度か書いてきた。
私はこれまで、つけ麺に対してどうしてそういう評価が出てくるのか理解できなかった。
正直わけがわからんと。
だから「ラーメンの評価の仕方をつけ麺にまで持ち込んでいる」と考えたのだ。
しかし最近やっと(本当にやっと)、こういう評価が生まれる理由がわかった。
わかってみるとあっけなくて、なぜこれまでこれに気がつかなかったのかと驚くくらい。
きっと多くの人はわかっているのだと思うのだけど、その人にとってはあえて言葉にするまでもない当たり前のことだったり、あるいは言葉だけでは伝えにくいといった事情で、私の耳には入ってきてなかったのだろう。
なので私は伝えてみようと思う。
わかっている人にとっては言わずもがなだけど。
結局、こういう評価軸の違いがあるのは、つけ麺の食べ方が人によって違うからなんだよなあ。
食べ方が違うんだから求められる要素も違うし、となると評価ポイントも変わる。
うむ。
ただそれだけのことだったんだ。
って、これだけじゃわからんよねえ。
言葉でいう前に、説明しやすい動画をYouTubeで探してみた。
この動画で、女の子がざるそばとかけそばを順番に食べてるけど、これが比較的わかりやすいかな。
ざるそばとかけそばの食べ方の違いは何か。
ざるそばの麺は一気にすすり上げている(ざるそばは2回食べてて、0分33秒くらいからの2回目の方がわかりやすい)。この動画では息が続かなくて3回に分けているけど、いずれにせよ箸を使ったのは最初に口に持っていくときだけで、あとは「すすり上げる」力だけで口に納めている。
これに対して麺が温かい出汁に入っているかけそばの方は、動画の1分40秒あたりからの、彼女が「これで年が越せます」と言った後の食べ方がとてもわかりやすい。
一度麺の端っこを口に入れてから、まだ口に入ってない麺を箸でたぐり寄せてすすり、たぐり寄せてすすり、たぐり寄せてすすり……、しかも途中で噛み切っている。
これはラーメンでよく見る食べ方だ。
※もっとわかりやすい動画もきっとあったと思うが、この女の子がとても私好みなのでこれでいいのです。もし私の彼女なら箸の持ち方を矯正してやりたい。(^O^)
この動画は蕎麦だけども、麺のすすり方という意味では同じこと。
私が店で観察していると、この動画でのかけそばのような、箸で何度もたぐり寄せる食べ方をつけ麺でもやってる人が多い(かなり多い)ことに気づいた。
つまりラーメンと同じ食べ方でつけ麺も食べているということ。
なるほどこれか、と。
何度もたぐり寄せる食べ方をすれば持ち上げた麺が全て口に納まるまで時間がかかってしまう。その間につけ汁がポタポタ落ちていくから、つけ汁は粘度を強くして麺もつけ汁が落ちにくいようにザラつかせなくちゃいけないようにもなるわね。一気にすすり上げないのでツルツル感もさほど重要視されないだろう。
逆に一気にすすり上げる食べ方をするのであれば、かなりの速度で麺が口に飛び込んでくるので、粘度の低いつけ汁でも麺の勢いについてくる。となると「つけ汁の絡み」なんてまったく問題にならない(つけ汁がついてくるかどうかはすすり上げる速度に依存する)。むしろ粘度が高いとつけ汁がやたら口に入ってきてかなり厳しくなる。この食べ方だと一気にすすり上げる時の気持ちよさ、ツルツル感はかなり重要視される。
これは、
あたりのエントリでも書いたこと。できればこれらのエントリも読んでほしい。
今回のエントリはこれらのエントリに動画をつけて改めて書いただけという位置づけ。新しいことは書いてない。
まあどちらの食べ方が正解だなんて言うつもりはないけれど、わざわざ冷やしてつけ汁と分けて器に入れている麺の食べ方としては、やっぱり「一気にすすり上げる」食べ方の方が麺のうまさが楽しめるかとは思う。
ただ、六厘舎や角ふじのような強いウェーブのかかった極太ゴワゴワ麺などは「チュルチュルチュルッ!」と一気にすすり上げることを想定していないわけで、これはたぐり寄せる食べ方が正解なんだろう。で、これらの店ではそういう食べ方に合ったつけ汁が提供されていると。結局はバランスってわけだ。(このあたりの違いを理解せずにこれらの店の表面的なものだけを真似てマズいつけ麺になっている店はゴマンとあるね)
まあ六厘舎や角ふじのような例もあるわけだから(しつこいようだが)どの食べ方が正解というわけではない。ただまあ、あなたがもし今食べているつけ麺の評価を「つけ汁が麺に絡む|絡まない」とかつけ汁の粘度云々で決めようとしているのなら、一度、試しに自分がやってない食べ方でそのつけ麺を食べてみればどうだろう。
ひょっとしたら今まで気づかなかった、そのつけ麺のうまさが発見できるかもしれない。
せっかく箸の国の人なんだから、麺をすする楽しさを味わっちゃおうよ。
しかしこの違いを認識していないのは客側だけじゃない。
食べ方によって評価(求められるもの)が変わってしまうのなら、本当は店側がどういう食べ方をしてもらいたいかを明確にしてつけ麺を組み立てなくちゃいけないし、それをちゃんと客に伝えるべきなんだと思う。
麺野郎ではそれを貼紙している(伝わってるかどうかは別として)。六厘舎や角ふじは麺の形状でそれを宣言している。
あるいは仮に伝えなくても、少なくとも作る側は想定しておくべきだと思う。
しかしどうも、作る側もこの食べ方の違いをさほど認識していないんじゃないかと思う。
だから中途半端なものができあがる。
いや、この違いを認識した上で、「どちらの食べ方をする人にも評価されるように」というやり方を模索するのはアリだと思う。しかしそういう認識もなくただ漠然と作ってはいないだろうか。そんなことをしても、目指すべき「うまいつけ麺」の姿が見えないんじゃないかと思う。だからわかりやすい「つけ汁の味」なんかに走ってしまうのではないかと邪推さえしてしまう。この2つの麺の食べ方では、おそらく「うまい麺」の姿自体が違うはずだ。これを認識しないで「うまい麺」をどうやって目指すのかと。
だから本当は、つけ麺の麺は小麦粉の種類、加水率や太さなどはもちろん、長さにまでこだわってほしい。でも長さにまで気を使っているという店には今まで出会ったことはない。これはきっと求めすぎなんだろう。(^O^)
突然食いたくなったものリスト:
- 玉子サンド
本日のBGM:
俺は勝つ /遠藤賢司
youtubeにはなかったよ。
このブログでこれまで2度ほど採り上げてきた産経新聞大阪本社社会部の「それゆけ!大阪ラーメン」企画だが……、
・「大阪ラーメン」ですか。
・結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)
過去2回、あまりいいことを書いていないということは実際に読んでいただければわかると思う。まあできれば読んでいただきたい。
すでに読んでいただいた皆さんにとっては、2回採り上げてまだやるのかといい加減ウンザリしている人も多いとは思う。私もいい加減しつこいなと、我ながら思う。実際、また採り上げることになろうとは私自身まったく思ってもいなかった。
さて、私は前回の「結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)」というエントリの中で、こう書いた。
|
【それゆけ!ラーメン部】と銘打たれたこのシリーズ記事は、2011年1月21日付を最後に途絶えている。おそらく「完結」したのだろう。 #いや、ひょっとしたらウェブに上がっていないだけで連載は続いているのかもしれない。ただ、私は産経新聞は取っていないし、産経新聞は縮刷版も出していないので確認もできない。なのでここではウェブの記述をそのまま信じて、連載が終わっているものとして話を進める。もしも実際に連載が続いているのなら、ご存じの方教えていただけるとありがたい。その際は訂正します。 |
このエントリを書いた時点(2011年5月18日)ではやはり続いていなかったようだ。
ただ、「完結」したわけでもなかった。
なんと、「それゆけ!ラーメン部」シリーズに、最新の記事が掲載されたのだ。
・【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦(2011/06/11)
・【それゆけ!ラーメン部】カップ麺1030種…差別化、ご当地味どう表現(2011/07/09)
↑とか言ってる間にもう1つアップされてた。
今回、このエントリを書き進めるにあたって、まず1つお詫びしておく。
新しくアップされていた「【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」には、
| ただ、大阪のご当地ラーメンとして一つの形が提案できたとはいえ、ラーメン部の究極の目標は、あくまで自分たちが提案したラーメンを世に広めること。イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけでは、それこそ自己満足に終わってしまうのではないか。 |
と書かれている。これはまさに私が「結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)」で指摘したことであって、私は彼らがこのことをまったく考えていない、すなわち「自己満足に終わってしま」っており、「自分たちが提案したラーメンを世に広めること」が頭にない、ということを指摘し、「バカ」だと書いた。
しかし今回の記事ではそれについてちゃんと認識していることを示したわけで、これは私の決めつけがすぎたということになるだろう。これについてはお詫びしておきたいと思う。言い過ぎました。ごめん。m(_ _)m
ただ、それを認識しているからといってそこから出てくる行動がまともかどうかはわからない。正直言って私はそうは思っていないわけで、それがこの第3回の大阪ラーメン関連エントリということになる。
約5か月ぶりに書かれた記事(「【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」)にはこう書かれている。
|
昨年4月のラーメン部結成以来、部の悲願だったご当地ラーメン作りは、カドヤ食堂(大阪市西区)の橘和良さんらの全面協力のおかげで、「甘辛」と「始末」をコンセプトにした渾身(こんしん)の一杯が完成。今年1月の大阪国際女子マラソンの会場で、完成披露を兼ねて一般販売したところ、わずか5時間で千杯を完売し、大きな反響を呼んだ。 ただ、大阪のご当地ラーメンとして一つの形が提案できたとはいえ、ラーメン部の究極の目標は、あくまで自分たちが提案したラーメンを世に広めること。イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけでは、それこそ自己満足に終わってしまうのではないか。 |
いやそれは確かに自己満足で終わってしまうね。
だいたい「ラーメン部の究極の目標」とかいう「自分たちが提案したラーメンを世に広める」ための努力って何もしてないじゃないの……というのが、私が前のエントリで書いたこと。
「イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけ」なんだから、ほんと、何もやっていないに等しい。
では自己満足にならないよう、「自分たちが提案したラーメンを世に広める」ために具体的に何をやるんだろう?
| そこで部員たちが協議して考えたのが、カップ麺版の開発だった。 |
ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!????
| なぜ生麺ではなく、カップ麺なのか。理由は2つ。一つは素人集団であるラーメン部では、生麺を作れず単発のイベントだけでご当地ラーメンを根付かせるのが困難であること。そしてもう一つは、安価で気軽に食べられる即席麺の商品特性を生かせば、自分たちが提案した大阪ラーメンをより多くの人に知ってもらえる可能性があるからだ。 |
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!????
もうほんと、むちゃくちゃやね。
一体どこに行こうとしてるのか彼らは。
「大阪のご当地ラーメン」を作りたいんだよな?
何度も引用するが、この企画は日常のこんな会話から始まったという。
|
「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」 「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」 |
ここでいう「ご当地ラーメン」という意味が、本当になし崩しになってきていないか?
「自分たちが提案したラーメン」がまったく大阪の中で認知されておらず広まっていない中で、それを「安価で気軽に食べられる即席麺の商品特性を生かせば、…より多くの人に知ってもらえる可能性があるから」ってアンタ……。
一体何がしたいんだ。
・大阪の人が誰もご当地ラーメンだと認識していないラーメンを、
・とにかく何が何でも「大阪ラーメン」という名前で売り出して、
・全国にそれこそが「大阪ラーメン」だと認識させたい
と、こういうわけか。
だいたい、生麺ではなくカップ麺にすることの理由がいかにも無理矢理考えた感丸出しじゃないか。
「素人集団であるラーメン部では、生麺を作れず単発のイベントだけでご当地ラーメンを根付かせるのが困難である」って。(^O^)
できあがって初めてこれに気がついたのだとすればよっぽどのバカだよね。
一番最初に佐野実に話を持っていったとき、一体何を考えてたんだろう。生麺のラーメンができあがるなんて夢にも思ってなかったんだろうか。
それにイベントで出すだけが方法なのか? それを考えて実行するのが「ご当地ラーメン」を「自分たちで作っちゃいましょうよ」の意味ではないのか。
※例えば各地のご当地ラーメンがどう成立して広がり、その土地に根付いていったのかを取材すればそれだけで十分面白い記事が書けるだろうし、それらを大阪で実現するにはどういう展開が考えられるか……なんてみんなで考えて実行してみるという記事は、絶対に読み応えのあるものになるはず(実際に作って売るだけが戦略じゃない)。ただしそれはしんどそう。で、今彼らがやってるのはとてもラクそうだ。インスタントラーメン屋さんに乗っかるだけだから。……ま、そういうことなんだろうね。
すでに成立している他のご当地ラーメンの歴史やそれに携わった人たちを完全に愚弄している。
愚弄ですよ、愚弄。
何らかの事情があって、それを隠すために無理矢理に「理由」をでっち上げなくてはいけなかったとしても、こんな言い草はない。
もうほんと、ラーメンで遊ぶのやめてくれないかな。
大して知らないラーメンというフィールドに土足で上がり込んで好き勝手に遊びまくって、荒らすだけ荒らしたらまたシレッと次のフィールドに行くわけだ。
ほんと迷惑。
本人たちは楽しいんだろうなあ。そんなこと思いもよらず。
ラーメンは、たまたま目に入った遊び道具って感じなんだろう。
それがまた腹立つ。
で、これ↓が仮に成功したとして、だよ。
・大阪の人が誰もご当地ラーメンだと認識していないラーメンを、
・とにかく何が何でも「大阪ラーメン」という名前で売り出して、
・全国にそれが「大阪ラーメン」だと認識させたい
つまり、このカップ麺がヒットして、全国的に「大阪ラーメンって、こういうものか」と認識されたとして、それ、大阪の「ご当地ラーメン」なの? そうなの? そういうことなの?
「不毛の地」大阪にご当地ラーメンが誕生したことになるの?
へえ。
そうなんだ。
こりゃ全国でやるべきだね。
早い者勝ちだわ。
本題はここで終わり。ここからあとは余談にすぎない。
さて、ではこれはどういうカップ麺になるのか。
まあ普通に考えて、去年の4月から始まってカドヤ食堂と協力して作り上げ、今年1月に「完成披露を兼ねて一般販売したところ、わずか5時間で千杯を完売し、大きな反響を呼んだ」という、あのラーメンのことだと思うよね。「自分たちが提案した大阪ラーメン」って書いてるわけだし。
あのラーメンをカップ麺にどうやって落とし込むのか……みたいなことをやっていくんだろうなと普通は予想する。私はした。
とっころが。
これがまったく違う。
カドヤ食堂店主のブログには、こうある。
|
産経新聞への協力関係解消の御知らせ …… この度、同社との協力関係を解消することとなりました。 先日、産業経済新聞社が発表した、同企画内のカップラーメン開発に関しましては私および中華そばカドヤ食堂は一切関与しておりません。 また、私が開発を行ってきたラーメンのレシピは産業経済新聞社には開示しておらず、同社が今後で行う一切の行為と私および私の開発したラーメンとは一切関係ございません。 …… |
あららららららら。
なんだよこれ。
※一悶着あったようだねえ。結局、企画にメインで協力してくれた店に対して、師匠筋に不義理をさせるような真似までしたってことか。
何やってんだろう。
つまり、産経新聞の「大阪ラーメン部」さんは、これまでカドヤ食堂と作ったラーメンのことはまったく「なし」ってことにして、また1から「大阪ラーメン」を作ろうってわけだ。
わはははは。
去年4月からの1年以上は一体何だったんだ。
となるとこの企画は、「大阪のご当地ラーメンをカップ麺にする」ではなくて、「カップ麺を大阪のご当地ラーメンにする」ってことなのよね。
そりゃ世界で初めてカップ麺を売り出したのは大阪の日清食品であるわけで、まあインスタントラーメン全体を「大阪のご当地ラーメン」と、ゴリ押しすればできなくも……いやできないけどね。(^^;
しかしそういうことでもなく、彼らはこれから作るある1つの銘柄を、「大阪のご当地ラーメン」と言い張ろうというわけだ。
大阪だけインスタントかぁ。(^^;; 素敵。
そこまでして作りたいのかね。大阪の誰もが食べたことのない「大阪ラーメン」(但しインスタント)。
もひとつ余談。
「究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」には、こういう記述がある。
|
これまでの連載でも説明してきたが、有名なご当地ラーメンには必ず明確なコンセプトが存在する。 例えば、札幌ラーメンはみそ味のちぢれ太麺、博多ラーメンは豚骨味の細麺、喜多方ラーメンなら豚と魚のWスープの平打ち麺-などの特徴があり、それぞれ一度食べれば味がイメージできる。 |
あーあ、この人たちはこれを「コンセプト」と呼ぶんだねえ。
これって、フォーム(様式)とかモード(形式)とか言うべきであって、コンセプト(概念)じゃないよなあ。「コンセプト」の話はとても面倒なのでリンクで誤魔化そう。通り一遍の説明ではあるけれど、ここにはこうある。
|
商品コンセプトとは、この商品はどのようなものか、誰が使うのか、メリットは何か等をひとことで言い表したものです。コンセプトは商品計画の根幹であり、出発点である、といえます。 商品開発プロセスはアイデア探索から始まりますが、商品コンセプトとはそのアイデアを発展させ、消費者の言葉で表現したものということができます。 |
そしてコンセプトに応じてパッケージングから広報戦略までもが決まってくるわけだ。
開発上いくつかの選択肢が対立すれば、コンセプトに適した方が選ばれる。
そういうのがコンセプト。
「喜多方ラーメンなら豚と魚のWスープの平打ち麺-などの特徴」なんて話じゃない。
まあこれは言葉の問題だから許す……と言いたいところだが、この人たちはこれまでの連載でもずっと「コンセプト」という言葉を使ってきたわけで、ほんまにええ加減な話やなあと呆れざるを得ない。
とはいえ、彼らが「大阪ラーメン」に対して出している「コンセプト」はまだマシ(「コンセプト」という言葉により合致しているという意味で)。
|
ではラーメン部が目指す大阪のご当地カップ麺は、どんなコンセプトにすればいいのか。今年1月に完成させた生麺では、大阪人がこよなく愛する「甘辛」と食材を無駄なく使い切る「始末」の精神をコンセプトとして提案し、大阪の食文化を意識したラーメン作りにこだわった。 食いだおれの街・大阪のご当地カップ麺を目指す以上、ラーメン部としても生麺と同じ「甘辛」と「始末」を企画の柱に据えたい-。エースコック側とのこれまでの協議でも、そこは譲らなかったが、カップ麺でそれをどう表現するのか、具体的にはまだ示せていなかった。 |
他のご当地ラーメンの「コンセプト」としてみそ味のちぢれ太麺(札幌ラーメン)、豚骨味の細麺(博多ラーメン)、豚と魚のWスープの平打ち麺(喜多方ラーメン)を挙げておきながら、それに対する大阪ラーメンのコンセプトが「甘辛」と「始末」ってのは言葉の使い方として明らかにおかしい。(^^;;;
とはいえまあ、こっちの方が使い方は合ってるので結果オーライだ。
もひとつ余談。
このコンセプト……「甘辛」と「始末」ですか。「大阪人がこよなく愛する「甘辛」と食材を無駄なく使い切る「始末」の精神」ということで。これは生麺でもずっと同じだったんだけども。
「始末」ってなあ。(^^;
いや、
そんなもんは客には関係ないわけよ。
店が「始末」してくれても「奢って」くれても、客はうまければ(そして安ければ)それでいい。
「始末」そのものなんて評価の対象にはならない。
もちろん、店の「始末」が客の利益に結びつくことはある。
例えば非常に高価ないい素材を使用するが、それを隅々まで無駄なく使い切ることで全体のコストを下げて安い価格で提供したりといったこと。
あるいは他の部分の「始末」によってその分価格を安くしたり。
そして「始末」によって店が長続きすることができれば、それはやはり客のためにもなる。
ただしそれは結局、その店が「うまい/いい店なら」という条件がつくわけで、店の「始末」が客の利益を削いでしまう場合もたくさんある。むしろこっちの方が多いだろう。現実的には。だから「始末」はその結果としていい効果が表れなければ客としては評価のしようもないし、そもそもそれを求めてはいない(客が求めるのは「いい効果」であって、始末ではない)。
「始末」はあくまでも店側の問題。
ところが実際、大阪ラーメン部のこの「コンセプト」を受けて、メーカー側担当者はこう言う。
| 「海山素材のうまみを存分に引き出し、大阪の食文化を体感できるような商品を作ることはできるはず。昆布だしというのも大阪らしいアイデアだと思うし、カップ麺を製造する過程で普段は捨てるような原材料を上手に使うことができれば、ラーメン部さんの思いに沿ったカップ麺になるかもしれない」 |
「カップ麺を製造する過程で普段は捨てるような原材料を上手に使う」ですよ。はい。
これが「大阪ラーメン」(但しインスタント)……。
ほんとやめてほしい。
大阪に多く移住し大きな力を発揮した近江商人が重んじた商売の精神は、
「人よし 店よし 世間よし」=「買い手よし 売り手よし 世間よし」
の「三方よし」だった。
客が損をして自分だけがいい目を見る商売はいけないし、両方が得をしたとしても、それが社会の利益に反するものであってはいけない。その商売によって3者が皆利益を得るような商いをすべき、というわけだ。
これは商売を長く続ける当然の条件であっただろうし、だからこそ商人が身につけておくべき倫理観でもあった。
※「ただし、「三方よし」は戦後の研究者が標語的に用いた言葉であり、江戸時代や明治時代に使われていたものではない。」Wikipedia
客を喜ばせるための手段を確保するための「始末」ではなく、自己目的化した「始末」がまずありきで事が運ばれる「大阪ラーメン」(但しインスタント)。
さて、産経新聞大阪社会部ラーメン部さん、エースコックさん。
この「大阪ラーメン」、三方よしになってる/なるでしょうかね。
余談の方が長くなっちゃったかな。
しかしほんと、ひどいねえ。
突然食いたくなったものリスト:
- 麻婆豆腐
本日のBGM:
チョコレイト・ディスコ /Perfume
以前、「「大阪ラーメン」ですか。」というエントリを書いた。
これは産経新聞大阪本社の記者たちが作る「産経新聞ラーメン部」による「大阪のご当地ラーメンを作る」プロジェクトの話だ。
このプロジェクトそのものの経緯は
・トピック:それゆけ!ラーメン部
・関西テレビ『スーパーニュースアンカー』で紹介された時の番組内容
あたりを読んでただければつかめると思う(『スーパーニュースアンカー』の方が分量が少なくて話を理解するには早道)。
私はこれについて、
で大体のことを書いたけれど、もう少しだけ書いておきたい。「やっぱり」なことではあるのだけれどね。
改めて書くが、産経紙面によるとこの「大阪のご当地ラーメンを作る」プロジェクトは編集局内のこんな会話から始まったのだという。
|
「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」 「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」 |
一方、『スーパーニュースアンカー』の方を見ると、
|
「本当に素朴な疑問から始まった。大阪にご当地ラーメンってあったっけ?みたいな、 そういやないよなって話になって、じゃあなんでないんやろ?って話を取材したら、おもろい記事が書けるんちゃうかって。ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ、どんなラーメンができるんやろって。」(白岩賢太記者) |
となっている。
いずれにせよ「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」という疑問から、「記事を連載しながら「大阪のご当地ラーメン」を作ること」を目的に始まったということだ。
産経の記事を追っていただければわかるように、このプロジェクトによる「大阪のご当地ラーメン」は、今年(2011年)アタマには完成し、屋台で実際に販売された。
このプロジェクト、そして作られたラーメンに対しての意見は既に書いた。
今回書くのはここから後の話。改めて「トピック:それゆけ!ラーメン部」を眺めていただきたい。
【それゆけ!ラーメン部】と銘打たれたこのシリーズ記事は、2011年1月21日付を最後に途絶えている。おそらく「完結」したのだろう。
#いや、ひょっとしたらウェブに上がっていないだけで連載は続いているのかもしれない。ただ、私は産経新聞は取っていないし、産経新聞は縮刷版も出していないので確認もできない。なのでここではウェブの記述をそのまま信じて、連載が終わっているものとして話を進める。もしも実際に連載が続いているのなら、ご存じの方教えていただけるとありがたい。その際は訂正します。
最後となった2011年1月21日付の記事は、作り上げたラーメンに佐野実からやっとOKをもらうことができた、という話。
| 「油の絡み具合もすごくいい。こんなラーメンは今までになかったんじゃないか? 俺にも教えてくれよ」。佐野さんの言葉で、悲願は達成された。 |
よかったよかった、完成しましたよ♪
「大阪ラーメン部」としては、10ヶ月も費やした「大阪ラーメン」が無事完成しプロジェクトは大成功、大好評のうちに終了!悲願達成!めでたしめでたしーーーっ!というところなのだろう。
『スーパーニュースアンカー』では、佐野実からOKをもらうことができた記者たちが喜びの言葉を述べている。
|
10ヵ月かけて完成した「究極の一杯」。記者たちの顔に笑顔があふれました。 「ラーメンで大阪の食が、見えてきたのが面白かった。」(中井記者) 「僕らが想像していたコンセプトに近いラーメンはできたのかな。達成感はあります。」(白岩記者) |
ハッピーエンド♪
きゃー☆ パチパチパチパチ。
連載も無事終了~~~!
……。
こいつら、本当にバカだ。
ほんっと、ほんっとに、見事に「ご当地ラーメン」をバカにしてるんだよな、こいつら(「大阪ラーメン部」の記者たち)。
はっきり言っておこう。
彼らが作ったのは、「大阪ラーメン」と名前をつけた単なるラーメンにすぎない。
彼らが大阪に「ない」と言い放った(そして大阪を「不毛の地」と言い切った)「ご当地ラーメン」とは、そういうものではなかったはずだ。
ある地域内で広く見られる特徴的なラーメン、具体的には博多ラーメンや喜多方ラーメンのようなものを想定して、「大阪にはご当地ラーメンがない」と言っていたはずなのだ。
とすれば、「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」という言葉が意味するところは、単なる「大阪ラーメン」を名乗る、誰も知らないラーメンを1つ完成させるだけの話であるわけがない。
むしろここから「よし、やっと素材(ラーメン)ができた、これをどうやって大阪の『ご当地ラーメン』に成長させるか、これまで誰もできなかったことだけど、やるぜ!」となるべきなんだ。
つまり、このプロジェクトはやっとスタートラインに着いたばかり、という段階にあるはずなのだ。
それが、どうして佐野実にOKをもらうところにゴールが設定されているのか。佐野実が大阪の「ご当地ラーメン」を認定するのか? 彼がやったのは単にラーメンとしての完成度にOKを出しただけじゃないか。
自分たちで作り上げたこの自信のラーメンを、どうやって大阪の「ご当地ラーメン」にまで育て上げていくか、この「不毛の地」に浸透させていくか。これをやらないで何が「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」なのか。いやいやいやいや、あんたらまだそんなもん作ってへんから。
もう一度書く。
彼らがやったのは、ちょっとこだわったラーメンを1つ作って、それに「大阪ラーメン」という名前を勝手につけたということだけだ。そんなところで「達成感」味わって真っ白に燃え尽きちゃってどうするよ。
たったこれだけで大阪のご当地ラーメンができるのなら大阪は今頃ご当地ラーメンであふれかえってるよ。自分たちがどれだけ特別なことをしたと思っているのか。先人はバカばっかりだったと思っているのか。
「大阪にはうまいラーメンがない、ないなら作ろう」とか「『大阪ラーメン』を名乗るラーメンがない、ないなら作ろう」ならいいのよ。しかし「うまいラーメン」ではなくあえて「ご当地ラーメン」を作ると明言するからには、その違いはもちろん認識した上だと普通は思うよね。ちょっと考えればわかることだし。
件のエントリで私は、彼らが最終的にどういうラーメンが作りたいかというコンセプトが曖昧だと書いた(「究極の一杯」を作りたいのか「大阪の多くの店に普及するラーメン」を作りたいのか)。
そしてあの段階で連載が終わっちゃったことで、「ご当地ラーメン」という、プロジェクトの根幹に関わる大事な概念を彼らがまったく理解していなかったということが判明したわけだ。(だったら「ご当地ラーメン」なんて言葉持ち出すなよなあ)
単純な話、このラーメンが5年後に「大阪の『ご当地ラーメン』」として認識されてると思いますか?と。当の記者たちですらそんなこと考えてないだろう。
この記者たちの「ものを考えない」っぷりは本当に酷い。
結局、彼ら新聞記者たちはラーメンやラーメン店を遊び道具にして10か月間遊んでいただけなのだ。
そしてそれなりに楽しんだ(記事にした)からやめたと。自分たちが書いたことのケツも拭かないで。
ラーメンやラーメン店、そしてそれを愛する客をバカにしてるんだよ。彼らは。
ほんとに社会部か?
巻き込まれたラーメン屋に迷惑をかけたなんて思わないんだろうな。むしろタダで宣伝してやったんだからとか考えてたりするのかと勝手に想像して勝手に腹が立つ。
……とはいえ、私が知らないだけで、ちゃんとプロジェクトも連載も続いていることを祈る。
そうなってたらこの記事も喜んで引っ込めるし訂正もする。
#「自分たちで作り上げたこの自信のラーメンを、どうやって大阪の「ご当地ラーメン」にまで育て上げていくか、この「不毛の地」に浸透させていくか」というのは、本当にやってみたらかなり面白い記事になると思うんだけどねえ。失敗するだろうけど、成功したら凄いし、失敗したっていい記事になるはずだ。
しかしこいつらが最初から言ってた「大阪のご当地ラーメン」って、本当のところ一体どういうものだったんだろう?
言葉のそのままの意味ではなく、本人たちの主観として。
結局、「(自分たちが考える)大阪っぽさがあって、佐野実にOKがもらえるほどおいしいラーメン」くらいだったんだろうな。
これを普通の人が「大阪のご当地ラーメン」と受け取るかどうか、少しの想像力が(ry
突然食いたくなったものリスト:
- 巻き寿司
本日のBGM:
原発賛成音頭 /THE TIMERS
なので911公開討論会digital ひえたろうdigitalひえたろうiPhonePCtestTV「ラーメンと愛国」いろいろうどんうましかものおすすめお好み焼きお知らせかわいい物理つくるつけ麺つぶやきやってみたアンケートアートイベントオボレビトカセットテープカップ麺クルマケータイスイーツスパムソフトソーステレビデジモノトイレトンデモネットハンバーガーハードブログモノモフモフラーメン三ヶ条不思議中谷宇吉郎他人の空似備忘録化学/うま味調味料名言安心安全家電岡本太郎広告建築心理手作り鳥居政治文化映画本標識・マーク漫才熊言八言犬チェーンメール甘いもん看板・貼紙神社禁止科学/ニセ科学立ち聞き自転車落語街街角言葉記事警告買わず置き道路ブタ関西つけ麺史音楽食べ物食品サンプル餃子馬鹿PCカテゴリの別の記事は←の月別アーカイブからアクセスしてください。
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