まったく意外な話だった。
↓赤字、太字、下線は引用者(私)。
| (4)水分 小麦粉に含まれている水分は、14.0%~14.5%のものがほとんどです。また夏よりも、冬の方が0.3%~0.5%ほど高くなります。小麦粉の種類についていえば、強力粉の方が、薄力粉より0.5%くらい水分が高くなります。そして業務用の紙袋に入った小麦粉は、たとえ開封しなくても長期間保管しておくと乾燥して、水分が減ります。このあたりは頭で考えてもよくわかりません。小麦粉の水分は空気中の湿度よりも低いので、放置しておくと湿気るような気もしますが、実際は逆なのです。考え方としては、容器からだされた海苔がふやけるというよりも、雨降りの日にでも洗濯物が乾くというように理解すればいいのかもしれません。 |
その通りそのまんま私は理解していた。
つまり夏の方が湿度が高いから、(少なくとも恒湿保存してない限り、そしてそんなことしてるところはないので)小麦粉に含まれる水分量は夏の方が多いものだと思っていた。
違うの!? (゚Д゚)
だって、だってさぁ......。
ある自家製麺の店で、夏と冬で小麦粉に同じだけ水を加えたとしたら夏はダルダルになってミキサーが回らない、なんて話を聞いたことがある。
この話なんか、まさに「夏の方が小麦粉に含まれる水分量が多い」から、そこにさらに冬と同じだけの水分を加えれば、そりゃ結果的に水分は冬よりも随分多くなってしまうよねえ、だったら水分過多でダルダルになっちゃっても不思議じゃないわな......と理解していたのだ。
あるいは別の自家製麺の店の店主は、製麺をする時、夏の方が加水率を上げるなんて話はないという。そしてある旭川ラーメンの店で夏には加水率が27%の麺を冬には29%にする例があると教えてくれた。43%を45%にするのと27%を29%にするのとではわけが違う。27%と29%の違いは非常に大きい。そのくらい夏よりも冬の方が水を加えてやらなくちゃならないわけで、これも「夏の方が小麦粉は湿気っている」という従来の(私が持っていた)感覚と合う。
もしこれがこのサイト筆者の勘違いではなく本当に冬の方が小麦粉の水分含有量が多いとすれば、この話はどう解釈すればいいんだろう。
全く別の要素(例えば気圧とか気温とか)が原因か、(ほんとはそんな事実がなくて)単なる気のせいか......。
うーん。
でも、正直、
「考え方としては、容器からだされた海苔がふやけるというよりも、雨降りの日にでも洗濯物が乾くというように理解すればいいのかもしれません。」
これでは私にはよくわからないよ。。。・゚・(ノД`)・゚・。
うーん。
ちょっと考えてみる。
......。
つまり、こういうことか?
基本的に、水分というのは湿気ている方から湿気ていない方に移ると。
で、《湿気の多い(湿度の高い)空気》よりも、《濡れた洗濯物》の方がよっぽど湿気ているんだから、洗濯物が空気から吸い込む水の量など考えずにいいと。逆に、室内の空気が飽和水蒸気量に達していない限り(空気に更に水を吸い込む余裕がある限り)、洗濯物の方から空気の方に湿気が移る(=洗濯物が乾く)......ということかな。
ああ、そうか。うん。この洗濯物の例は何となく理解できたような気もする。
小麦粉は既に、周りの湿気とか問題にならないくらいにたくさんの水を含んでおり(14.0%~14.5%だから、25kgの紙袋あたり3.5kg~3.6kg、1kgの家庭用なら140~145g)、湿度が高いくらいでは空気から水を吸う量は微々たるもので、むしろ気化していく水分量の方が圧倒的に多い、と。
となれば、空気がこれ以上水を含むことのできる余力(飽和水蒸気量×[100%-湿度%])が小麦粉の含む水分に影響するだろう。
つまり、「より水を含むことのできる空気にさらされている小麦粉の方が、乾く」と。
もしもこれが正しいとして、具体的にはどんな感じだろうとちょっとググッてみた。
「あまもりのなんやかんや」さんというサイトには、毎月の各都道府県の気候データが紹介されている。
これを見ると、大阪市では
| 08年08月 | 08年12月 | |
| 平均気温 | 28.4度 | 9.1度 |
| 湿度 | 65% | 64.2% |
あれれれ、そもそも、夏と冬で湿度はあんまり変わらないぞ。(゚Д゚)
これはとても意外。(゚Д゚)(゚Д゚)
とはいえこれは少したまたまで、年間でみれば数パーセントの幅はあるみたい。(9月は67%、11月は61%)
つまり、こういう↓ことになる。

確かに夏の空気の方が、(湿度は高いけれど)水分を吸い込む余力は大きい。
あららららー。
あーでも、ほんと、日常的な感覚と全然合わん。(^^;;
どないしたらいいのか、何か間違ってるのか日常的な感覚は間違っているのか、あるいはそれは正しいものの、その「正しい」原因は他にあるのか......。
まあこれがどちらであるにせよ、上記のような、実際に製麺をしている現場の「冬の方が加水を多くしなくちゃいけない傾向がある」という実態は揺るぎないわけで、とすればやっぱりこの考え方は間違ってるか、あるいは合ってるとしてもここには実際の湿度以外のパラメータが介在していると考えるのがいいんだろうなあ。
「まああんまりそういうことは気にせずに、うまいまずいで考えたらいいと思いますよ」(前述のある店主)
というのは、その通りだと思うのだが。
※今回の話は気圧は無視しました。
しかしこう考えると、小麦粉は保存が長くなればなるほど乾燥していくことになる。
それに、日清製粉のQ&Aでは、こんなことも書かれている。
| Q.小麦粉の保存方法を教えてください。 小麦粉の保存には開封前、開封後にかかわらず次の点に注意してください。 小麦粉は湿気に敏感です。保存するとき風通しの良い涼しい乾燥した場所を選んでください。 ※湿気はカビや虫の原因になるだけでなく、品質も変えてしまうので注意しましょう。 |
やっぱりようわからんのよ。
突然食いたくなったものリスト:
- くるみ餅
本日のBGM:
Together /鈴木康博

小麦を加工する時に、水をかけます。小麦の表面に水を染み込ませて
フスマが細かく砕けないようにするためなのです。
さて、冬は乾燥し易いため、夏よりも多目の加水をしますんで、出来てくる
小麦粉の水分もやや高くなります。
もう一つ、夏に冬と同じ加水量の場合についてですが、生地温が高く
なるとダレちゃうんですよね。だから夏は塩やカン粉の量を増やしたりして
るんですよ。もちろん氷なんかで水温も下げたりね。
>FAP さん
御教示ありがとうございます。
>小麦を加工する時に、水をかけます。小麦の表面に水を染み込ませて
フスマが細かく砕けないようにするためなのです。
(>all「フスマ」とは、小麦の皮のことです。)
なるほど、小麦⇒小麦粉の加工段階で水分が意図的に加えられるわけですね。それが季節によって違うと。で、「冬は乾燥し易い」という認識は間違ってはいないと。
これは思いもよりませんでした。しかし考えてみればそれもそうですよね。小麦を保存し使う側だけが湿気に対して細心の注意を払い、小麦粉を作る業者は何も考えずに1年中同じやり方で作って出荷してるなんてことがあるわけがないわけで。言われれば気づくんですが。(^^;
>もう一つ、夏に冬と同じ加水量の場合についてですが、生地温が高く
なるとダレちゃうんですよね。だから夏は塩やカン粉の量を増やしたりして
るんですよ。もちろん氷なんかで水温も下げたりね。
なるほど、湿度以上に気温(温度)が関係してくると。これも気づいてなかったです。
……しかしどうしてダレちゃうんでしょうね。