大吾郎商店@北区

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 1年半ほど前に一度行ったきり何度かフラれて足が遠ざかっていたが、久しぶりに行ってみた。



店構え@大吾郎商店

 ここは自家製麺の店で、店の一角(昔は座敷だったみたい)を潰して製麺スペースに充てている。そして真空ミキサーを導入している......といえばピンと来る人は来るだろうが、店主は熊五郎出身で、麺哲庄司氏の影響が大きい。大きい......というか、昔の庄司氏のレシピで作っているようだ。


「贈:麺哲」ののれん

 去年、麺屋棣鄂の新作麺として話題になったMTGも麺哲庄司氏の昔のレシピを元に作られていたが、こちらは製麺所なりの制限というかアレンジがある(名古屋コーチンは使っていないだろうし)ので、大吾郎商店の麺の方が少し「原MTG」というか、オリジナルに近い。
 前に来た時は数量限定というこってりつけ麺を食べた。確か結構おいしいと感じたはずだが、見事に忘れている。(^^;;
 1年半もたてば味も変わるだろうし私自身の感覚も変わる。初めて来る店のような気持ちでいいのだと思う。

 今回は食べたことのないレギュラーメニューのひやあつ(¥800)を頼んだ。



ひやあつ(¥800)@大吾郎商店

 具は玉子(1コ)、ネギ、メンマ、チャーシュー、鶏肉(地鶏?)。
 麺はやや太めのストレート。
 つけ汁は甘い。甘い。何がベースになっているかあまり判らなかった。醤油、酢、クレイジーソルトに感じてしまう香辛料の味も強い(単なる黒コショウかもしれない。あるいはドンパッチか(^O^))。


麺近影@@ひやあつ


つけ汁近影@@ひやあつ

 甘~~~~~~~~~い!

 というギャグはかなり古いけれど、あのギャグはもしかしたらこの店のためにあったんじゃないかというくらい、甘い。
 いや糖度計を持ってくれば他の店だってここより高いところはいくらでもあると思う。しかし体感糖度(^O^)ではここはトップクラスだろう。つまり他とのバランスが悪くて甘さが突出しているということ。
 前回の記憶にそこまで甘さの記憶がないのは、「こってり」だったからなのかなあ。きっと油とかがこれよりは多かったんだろう。

 私は甘めの味付けが嫌いではない、いやむしろ好きな方だし、それはどうも日本人一般に言える傾向でもあるようだ(中華料理の日本と中国での味の最大の違いは甘さらしい)。しかし別に日本人も、ご飯にデザートを食べているわけじゃない。
 それでもこういう料理がこれだけ甘いと、ちょっと困るよなあ。

 中野池袋大勝軒由来のつけ汁の味付けの基本要素は、酢、砂糖(水あめ)、油だと思う。スープの上にコクや旨味がほしくて油を入れる、油っぽさを中和するための酢、酢の酸っぱさを和らげるための砂糖。もちろんこれらがただ入っていればいいわけじゃなく、ちゃんとしたバランスを保ってこそ「ウマい」になるはず。
 大勝軒以降、同じような組み合わせの店はいくらでも出てきただろうけど、結局バランスがよかった店が残ったわけだ。組み合わせだけでは無理。



こうやって生き残ったのが大勝軒の味(^O^)
ウソですよ。精進あってこその繁盛


 なんというか、そういう長年の評価に堪えてきたバランスの妙というのを完全に軽視されちゃった気分。(^O^) 甘けりゃ喜ぶだろう、みたいな。
 いやきっとそんなことないんだろうとは思うよ。ほんとはいろいろ試行錯誤した結果だとは思うんだ。
 でもなあ。


ひやあつ(¥800)@大吾郎商店

 で、このプリプリしたスパゲッティのような麺は、このつけ汁で使うならもう少しモチモチ感がほしい(どちらかを変えるべきという話になればつけ汁の方を変えた方がいいと思うけど)。
 つけ汁と麺の一体感が感じられないというか、「つけ汁と麺」を同時に口に入れているだけ、という感じ。「つけ麺」ではなくね。
 真空ミキサーを使った麺がみんなこうなのかどうかは判らないけども、この特徴的なプリプリとした麺は、確かに麺としてはそれなりによくできているが、その分、合わせるつけ汁をかなり選ぶと思う。MTGの時も感じたが、正直、この麺に合うつけ汁はなかなかない。

 麺を評価する人はそれなりにウマいとは感じるのだと思う。
 あるいは他のメニューならいいのかもしれない。

 ただ、このひやあつのつけ汁はダメだと思う。
 こんな子供騙しのようなつけ汁は、麺もダメにする。

 あと、たまにこういう、玉子を1個丸ごと入れている店があるが、とても食べにくいので考えてもらいたいと思う。
 鶏肉はうまかった。

 この店でちょっと変わってるなと思ったのは、丼の出し方。
 複数人で行って同じつけ麺を注文した場合、たいていの店はつけ汁、麺のいずれか(たいていつけ汁)の丼をまず全員に出す。そしてそれが揃ったらもう片方を全員に出す。
 ところがこの店は、つけ汁と麺のセットで1人ずつ持ってきた。
 まあ別に構わないのだけども、この先がちょっと変わってる。
 その丼の置き方が、右につけ汁、左に麺(↑の写真と逆)なのだ。2人で行って2人ともこの置き方だったから、きっと決めてるんだと思う(サンプル数少なッ!(^O^))。しかし右利きの場合、つけ麺は↑の写真のように右に麺、左につけ汁という配置が食べやすい。もっと食べやすいのは、
 ○

 という配置だけどね。右手で右奥(そんな奥じゃなくていいけど)から麺をこちらに持ってきて、左手を添えたつけ汁につけて食べる。これが一番食べやすいと思う。もちろん左利きの人はこの逆。まさか店員は私たち2人ともが左利きだと思ったわけじゃなかろうし、もしそう思ったのだとしたらそれはそれで別の意味で考えなおさなくちゃいけないだろう。(^O^)
 まあこれも別に構わないんだけども、ただ変わってるなあ、と。

 以前「大阪のつけ麺店の魁」というエントリで紹介した北島秀一氏による「つけ麺の誕生とこれまで」では、大吾郎商店を「関西独自の工夫を加えたつけ麺」としてつけ麺史上に登場させているが、どこをどう「関西独自の工夫」としているのか、今となれば想像すべくもない。

 まぁこの年表は、少なくとも関西に関しては実体験というよりは伝聞で書いていると思われるので、ソースの信頼性の問題なのかもしれないけど。

大吾郎商店(食べログ)
http://r.tabelog.com/osaka/A2701/A270108/27007789/

突然食いたくなったものリスト:

  • キンキンに冷やしたカルピスウォーターに原液入れて飲む

本日のBGM:
栞のテーマ /SOUTHERN ALL STARS






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