例の方々のボキャブラリィ

 いやその、別に大した話じゃないけれど、ちょっと気になったので。

 「まったり」という言葉がある。

 もっぱら味を表す京都言葉だったはずが、どうも最近は別の意味に使われてきている、と感じていた。

 ちょっとググってみると、大辞林(朝日新聞)では味を表す意味しか出ていない。

まったり - 大辞林

(副)スル

まろやかでこくのある味わいが、口中にゆったりと広がっていくさま。
「―(と)した味わい」

 しかし、はてなやWikipediaには、別の意味も記されている。
 きっとこちらの方が実情には合っているんだろう。

まったりとは - はてなダイアリー

副詞

1.まろやかでこくのある味わいが,口中にゆったりと広がっていくさま
2.ゆっくりしたさま。のんびりしたさま。くつろいださま。だらだらしたさま

元々は京都弁で「とろんと穏やかな口当たり」という、食感を表す言葉であった。
マンガ「美味しんぼ」で全国区の言葉となった。
2の用法はアニメ『おじゃる丸』から生まれたもの。

現在は2の使い方の方が多く使われている


 

まったり - Wikipedia

1. 味覚を表現する京都弁の擬態語。口当たりまろやかで、とろんと口中に広がっていく様子を表す。
2. 1.から派生して、のんびりと落ち着いている様子を表す副詞。本項で詳述。

まったりとは、のんびりと落ち着いている様子・気分を表す副詞。



概要
従来の味覚を意味する「まったり」は、グルメの世界では定着していたものの一般的な表現ではなかった。しかし、1983年に連載を開始した漫画「美味しんぼ」の中でこの言葉が登場すると耳慣れない響きのせいか評判となり、一般に認知されるようになる。さらに1998年に開始したアニメ「おじゃる丸」で気分や態度を表す表現として使われたことから一気に流行し、まもなく定着した。 「おじゃる丸」の劇中では、平安時代を模した世界から現代にやってきた主人公おじゃる丸が、平安貴族のものらしいゆっくりとした時の感覚に現代の人々を付き合わせる際によく「まったり」が使われ、「時を忘れてのんびりする」という意味が強調されている。 時間や流行に追われ忙しく生きるばかりではなく、完全な休息をとることの重要さを提唱しており、スローライフや癒し系ブームのはしりとも言える。


インターネット
ネットスラングとしての「まったり」は、炎上や荒らしが起きやすい背景において、そのようなことが起こらないよう各人が条件反射的な書き込みや挑発を行わない穏やかさを心がけることを指す。ちょうどインターネットが一般に広がり始めた時期と「まったり」が流行した時期が重なったこともあり、新しいユーザーと既存のユーザー間の緊張をほぐす合言葉として、あやしいわーるどや2ちゃんねるでは「まったり(マターリ)」が頻繁に使われた。

 「2.」の意味が使われるきっかけとなったという『おじゃる丸』の放送開始がが1998年ということだから、「2.」の意味が一般に普及したのは2000年以降くらいだろうか。

 正直、私はこの言葉を「2.」の意味で使っているのを聞くとかなり違和感を感じる。

「え? え? どういう意味よ?」

 とまず思ってしまう。とはいえ、「こんな使い方間違ってる!」というつもりはないんだけども、この言葉に出会うたびに違和感を感じてしまうのは仕方がない。

 勝手な想像だが、

・2000年以前におおよそのボキャブラリーが形成された年齢の
・特に関西人(「1.」の意味で使っていた人)

 にとって、この言葉を「2.」の意味として使うのはある程度抵抗があるんじゃないかなと思う。

 ところで。

 一部では「超」有名な、SSFS大先生、ABOFAN氏という人物がいる。(現在、この2人のことを知らない人は、知る必要はまったくないと思う。(^O^) どうしても知りたい方は、「SSFS大先生の人気に嫉妬」のコメント欄からリンク先を辿って下さい)

 偶然か、この2人がこの言葉を使っていることに気づいた。
 両方「2.」の意味で使っている。

SSFS
nanoeイオン(松下の登録商標)の効果

175
まあ、まったりとご覧くださいませ。

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shimixさん。謝罪する必要はありませんが、表現はまったりとした方がいいでしょうね。

ABOFAN
TAKESANさんのInterdisciplinary (8/22付)

かわいい子供と、まったりと時間が流れています。

 こうやって比べると、両方「1.」の意味で使ってないというのは共通しているにしても、やっぱり使い方が違う。
 この使い方の違いが、何となく両者の人物像を垣間見せてくれていて興味深いというお話。

 ABOFANの方は、Wikipediaのいう「時を忘れてのんびりする」という意味で使われている。この言葉をこの意味でためらいなく使えるということは、実年齢(あるいは精神年齢)が20代以下なのかな、とも思える。

 それに比べてSSFSは、Wikipediaの後半にある、ネット用語の「マターリ」的な意味で使用している。実年齢の想像はつかないものの、この人の日頃のネットべったりの言動(ネット検索にかなりの時間を費やしているらしいこと、何か出来事があるとブログに書かないとおかしいという認識を示すこと←これは自身がネット依存が高い証拠だろう......あ、最新の書き込みでも同様のことを......)と照らし合わせれば、このボキャブラリーも非常に納得がいく。なお、SSFSはいくつかの書き込みからすると関西在住ではないもよう。

突然食いたくなったものリスト:

  • 綿麺のつけ麺

本日のBGM:
デュエットに夢中 /サロン・ミュージック



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コメント(4)

FSM :

> ABOFANの方は、…実年齢(あるいは精神年齢)が20代以下なのかな、とも思える。

ABO FAN home page が約10年の歴史があることを考えると、実年齢が20代以下というのはあり得なさそう。
精神年齢はそうかもしれませんが。(^^;;

管理人 :

>FSMさん

こんにちは。

私の29歳の友人が、1990年代後半には「まったり」を「2.」の意味で使っていたと言っていました。もう少し前に普及していたのかもしれません。

関西以外の人(というか、ネイティブに「まったり」の意味を使っていなかった人)にとっては、いつ流行ろうと抵抗なくボキャブラリーに入るのかな、とも思いました。

>hietaroさん

非関西人にとって混乱する言葉に「自分」というのがありますね。二人称としての「ワレ」や「オノレ=おんどれ」というのは、すでにそれ単体で異化され相手を示す人称だと認識されて戯画的な関西弁の紋切り型となっていますし、現代では一人称として「ワレ」「オノレ」とは謂いませんから意味がハッキリしていますが、「自分」というのは今でも一人称の主体を示す言葉として遣われているのでわかりにくいですね。

こういう一般名詞の異化的な用法とは別に、「まったり」という言葉は、存在そのものがメディアで紹介されるまで非関西圏には識られていなかったので、メディアで説明された語義以外には情報がないということがありますね。なので、非関西人にとっては、世代というよりはいつ何処でその言葉を識ったのかという機会の問題になるんじゃないでしょうか。であれば、非関西圏のヒトではないかという推測は在り得ますが、それで世代の特定は出来ないことになります。

管理人 :

>黒猫亭 さん

こんにちは。

>非関西圏のヒトではないかという推測は在り得ますが、それで世代の特定は出来ない

……ということですね。

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