科学とかそのへんの「名言」2/4

 2回目。

 例によって当サイト内の<今号の名言>集より。



☆ 科学は本来あいまいなもので、断定することはほとんどない。プラスとマイナスのどちらがよいかと訊かれても「プラスにもマイナスにもいろいろあるし、いいか悪いかと単純に割り切れるものでもなくて......」などと歯切れが悪くなるのが普通。しかし、一般には「白黒はっきりつけるほうが科学的」と思われているのではないか。

── 菊池誠『「科学とニセ科学」レジュメ』より。

☆ : 科学と宗教は補い合うことはあっても寄り添ってはならぬものなのです。
: 科学を過信してはならぬと仰るのか。
: いいえ。科学は信用できる。昨今科学に不信を抱いて宗教に走るという輩がいるが、それは筋が通らない。論理的整合性があるからこそ、間違っていないからこそ科学なのです。不信を抱く隙間はない。もちろん科学的疑問を持つことは結構だし、科学技術の使用方法には大いに不信を持っていいのだが、科学的思考自体に不信を抱くというのは基礎的な教育がなっていないとしか云いようがない。疑われるべきは科学を用いる人の側の方です。

── 京極夏彦『鉄鼠の檻』より。

☆ 科学は......、人間社会の中で多数派が支配することのない数少ない分野のひとつなんですよ。

── サミュエル・ティン。

☆ : 非科学的なのが、私には驚異的です。
: 違う。非科学的であれば、それは観測が間違っているだけだ。驚嘆する理由などない。科学的な知識が不足していて、驚くことはある。しかし、それは非科学的とは言わない。

── 森博嗣『有限と微小のパン』より。

☆ 理論の上では、これらの見解は論理の当然の帰結であるとも考えられよう。が、実際問題として、こういうような考え方をするのは、狂気の沙汰に近いものなのではあるまいか。

── アリストテレス『生命消滅論』第1巻第8章より。パルメニデスの哲学詩『ペリ・フェセオース』の第2部「真理の道」における説教を検討した後の述懐。

☆ この方法を、論理矛盾として真っ向から非難する学者が出た。デカルトやバークリーなんかが強固な反対者だったらしい。まあ仕方ないことではある。εで割ったあと、εにゼロを代入するなど正気の数学とは思われないからだ。しかし、ニュートンたちはそんな非難もどこ吹く風だった。何と言われようと無限小解析は大きな成果を上げている。ニュートンの理論は、物理学に「力学」という新しい方法論をもたらし、天体の運動と地上の落体法則を統一的に説明してみせた。有効性こそが正統性なのだ。ニュートンやライプニッツにとって、自然とは神の暗号であり、それを解く知性は神秘の霊感にほかならない。古典的な意味での論理矛盾など平気の平左だったに違いあるまい。それだけではない。無限小解析の矛盾さえ内包する妖しい神秘性こそが、彼らの心を引きつける甘い蜜だったのだろう。もともとそういう人たちだから仕方ない。その証拠に2人とも錬金術にのめり、晩年は宗教にはまっている。ニュートンとライプニッツは"妖魔の森"の中で毒をもつ美しい花を見つけたってことだ。

── 小島寛之「妖魔の森の家」より。『あぶない数学』所収。

☆ 一般に学問において、真理とは何であるかを、一言説明しておく必要があろう。それはもっとも簡単で、もっとも明晰な前提でもって、もっとも多くの事実を説明する仮説と考えて差支えないであろう。われわれは地動説を真理として、天動説を誤謬と考えているが、それは地動説をとった方が天動説をとったときより、観察によってたしかめられる天体現象が、はるかに明瞭に、はるかに簡単に説明されうるからである。地動説が100%真理であるわけではないのである。それは今でも1つの仮説にすぎないものであるが、その仮説によって、今まで、天動説によって説明されなかった現象が、より明瞭に、より簡単に説明される以上は、それは、それ以上、明瞭簡単に天体現象を説明出来る仮説が発見されぬ限り、その真理性の座を維持することが出来るのである。もしも地動説では説明されぬ天体現象が見出され、それをより明瞭に、より簡単に説明する理論が見つかったら、地動説は、真理性の位置を別の仮説にゆずらねばならぬであろう。

── 梅原猛『隠された十字架 法隆寺論』より。

☆ 帰納的な考察は、せいぜい公理がもっともらしい、あるいは真であるかもしれないことを暗示するにすぎません。

── E・ナーゲル、J・R・ニューマン『数学から超数学へ』より。

☆ 論証というからには、子供をいい負かしても意味がない。万人を説得し、鬼神も哭かしむるものでなければならない。

── 野崎昭弘『不完全性定理 --数学的体系のあゆみ--』より。

☆ 「抽象的でわかりにくい」という意見をよく耳にしますけれど、それは抽象化の手法が間違っているか、あるいは、抽象的な思考を自ら放棄しているか、のいずれかでしょう。

── Webサイト『森博嗣の「浮遊研究室」』より。

☆ 艦長、それは非論理的であります。

── ミスター・スポック。映画『スタートレック』より。
 

科学とかそのへんの「名言」1/4
科学とかそのへんの「名言」3/4
科学とかそのへんの「名言」4/4+1
科学とかそのへんの「名言」5/4+1

突然食いたくなったものリスト:

  • インデアンカレー

本日のBGM:
Fight Fire With Fire /METALLICA



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コメント(4)

今晩は。

名言集を、「菊池誠」と「森博嗣」で検索した、というのは、ここだけの話です。

しかし、名言集、膨大な量ですね。驚嘆であります。

けだし名言揃いですね。参考にさせて頂きますです。

管理人 :

>TAKESANさん

こんにちは。

膨大でしょう。(^^;
これだけあると、なかなか読めませんよ。

あれだけあると、1ページに数個くらいは誰にでも何かしら琴線に触れる言葉があると思います。
楽しんでいってください。(^O^)/

はじめまして。
「PSJ渋谷研究所X」さんのご紹介記事からたどり着きました。
「名言集」、感銘を受けました。面白いですねー。(^-^)
これからも巡回/購読させていただこうかと思います。
よろしくお願いいたします。

PS
スタートレックのミスター・スポックを「スポック博士」と表記するのはあまり一般的ではないと思いますが…。
「スポック博士」といったら世間一般には「スポック博士の育児書」の人ではないでしょうか。
まぁ僕は科学もスタトレも育児も(笑)門外漢なので、間違っていたらごめんなさい。

管理人 :

>やぶいぬさん

はじめまして。

あららら、さすがにこれはスポック博士ではありませんね。(^^;

恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。_| ̄|○

ありがとうございます。早速訂正させていただきます。

これからも間違いがありましたらどんどんご指摘ください。m(_ _)m

こんなブログですが、楽しんでいただければうれしいです。

あああ、参ったなあ……。(^^;;;

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